マカティにAI拠点誕生|在比日本人の働き方と会社設立が変わる理由

マカティのAI拠点開設を機に、フィリピンで働きたい・会社を持ちたい日本人が知るべきTIN取得や銀行口座、ネット回線の二重化を解説。フィリビジネスの最新動向と在比日本人の実務対応がわかります。

執筆者
執筆者執筆者

フィリピン永住権・マニラ在住13年以上 / 移住・ビザ・ビジネスを日本語でサポート

マカティにAI拠点誕生|在比日本人の働き方と会社設立が変わる理由

マカティにAIの拠点が誕生:在比日本人の「働き方」と「会社のつくり方」が変わるかもしれない

AI企業NMBLR.aiがマカティに開いた拠点を入口に、フィリピンで在宅ワークや会社設立に取り組む日本人が押さえるべきビザ・銀行・回線の備えを実務目線で解説します。

マカティ市に、AI(人工知能)の活用を専門にした拠点が新しくできました。地元のAI企業NMBLR.aiが、企業向けのAI開発と経営者向けの研修を行う場として「Programmable(プログラマブル)」を開設したというニュースです。一見すると大企業向けの話に思えますが、これはマニラで働く日本人や、これから移住して現地で仕事を持ちたい人にも関わってきます。本記事は2026年6月28日時点の公開情報をもとにしています。


Part 1: このニュースが、あなたの暮らしにどう関係するか

このニュースの背景と、在比日本人にとっての意味

今回ニュースになったのは、AI企業のNMBLR.aiがマカティ市に同社として初めての地域のイノベーション拠点「Programmable」を開いたという出来事です。報じられた内容では、この拠点は企業がAIを使った仕組みを開発する場であり、同時に経営者向けの研修プログラムを行う場でもあります。同社は2024年から黒字で、毎年50パーセントを超える成長を続けており、そのプラットフォームはフィリピンとアメリカの組織で使われているとのことです。

なぜこれが在比日本人にとって意味を持つのでしょうか。理由は、拠点ができた場所がマカティだからです。マカティはフィリピンのビジネスの中心で、日本人駐在員や日本企業、そして個人で会社を持つ日本人が多く集まる街です。地元のAI企業がここに研修の場まで備えた拠点を構えるということは、マカティで「AIを業務に取り入れたい」という現地の需要が育っている証拠だといえます。これは、現地で会社を経営する人や、これから事業を始めたい人にとって、追い風になりうる流れです。

もう一つ大きいのは「働き方」の話です。AIを使った仕事は、必ずしも大きなオフィスを構えなくても、パソコン1台とネット回線があれば始められる種類のものが多くあります。これはフィリピンに住みながら収入を得たい日本人にとって、現実的な選択肢が広がることを意味します。私が支援したマニラ在住の50代の女性は、自宅のノートパソコンでUpwork(在宅で仕事を受発注できるサービス)の仕事を受けるようになり、報酬の振込にTIN(納税者番号)が必要になりました。英語があまり得意でなくても、フィリピンに居ながら仕事を得られるのです。AIが業務に広がるほど、こうした在宅の働き口はさらに増えていくと考えられます。

要点を整理する

項目内容
何が起きたかAI企業NMBLR.aiがマカティ市に拠点「Programmable」を開設しました
拠点の位置づけ同社にとって初めての地域のイノベーション拠点です
拠点の役割企業向けのAI開発と、経営者向けの研修を行う場です
会社の状況2024年から黒字で、毎年50パーセントを超える成長が続いています
利用の広がりプラットフォームはフィリピンとアメリカの組織で使われています
報道日2026年6月28日(マニラ・タイムズ紙)

The Manila Times — 「AI firm opens Makati hub, expands overseas operations」(2026年6月28日)

この表は情報提供を目的に、公開情報の事実をもとに作成したものです。詳細は上記リンクの元記事をご確認ください。被害状況や数値、進行中の状況は変わりうるため、最新の公式発表をあわせてご確認ください。


関連: マニラ移住後のインターネット事情|マカティのオフィス回線速度と契約の進め方 で詳しく解説しています。

Part 2: あなたの暮らしへの影響と、現地での動き方

在比日本人としての動き方

このニュースを「遠い世界の話」で終わらせず、自分の暮らしや仕事に引き寄せて動くための手順を整理します。AIの拠点ができたという流れに乗るなら、まずは「フィリピンに居ながら働ける土台」を整えることから始めるのがおすすめです。

手順やることフィリピン特有の注意点
1滞在資格を確認する観光ビザのままで現地で報酬を得るのは避けます。長期で働くなら退職者ビザや結婚ビザ、就労ビザなど、自分に合った資格を選びます
2銀行口座を開く大手のBDOで普通預金を開く場合、賃貸契約書やパスポート、公共料金の証明書などが必要です。残高が₱1,000を下回ると維持費が引かれます
3TIN(納税者番号)を取るBIRのオンラインシステム(ORUS)から申請します。入力に不備があると進めないため、窓口同行が安心です
4ネット回線を二重にする光回線をメインに、携帯のテザリングをサブにします。回線が落ちても仕事を止めない備えです
5研修や情報の場に触れるマカティのようなビジネス街では、企業向けの研修やセミナーが開かれます。AIの最新の使い方を知る入口になります

手順3について、私が支援したマニラ在住の50代の女性のケースが参考になります。自宅のノートパソコンでUpworkの仕事を受けるようになり、報酬の振込にTINが必要になったため取得を支援しました。BIRのオンラインシステムから申請したのですが、申し込み時の入力情報に不備があってそのままでは進めず、それを解消するために窓口まで同行しました。窓口では2〜3時間ほどで、特に問題なくすんなり発行されました。申請の同行と通訳、入力内容の修正まで通しで対応しました。

手順4のネット回線については、フィリピンでは回線が安定しないという前提で備えるのが大切です。私自身は光回線をメインにして、Globe(グローブ/大手通信会社)の携帯回線のテザリングをサブにし、2回線を確保しています。光回線が落ちたら携帯のテザリングへ切り替える形です。AIの仕事は通信が止まると進まないので、この二重化は在宅で働く人ほど効いてきます。

関連: フィリピン進出は本当にマカティでいい?日系企業が選ぶ理由と会社設立の手順 で詳しく解説しています。

よくある失敗と対策

AIや在宅の仕事をフィリピンで始めようとするとき、つまずきやすい点が三つあります。それぞれ、私が現地で見てきた具体例とあわせて対策をお伝えします。

失敗1:観光ビザのまま現地で報酬を得てしまう

NG例:とりあえず観光ビザで入国し、その状態のままUpworkや現地の仕事で報酬を受け取り続けてしまいました。

OK例:長期で働くなら、最初に自分に合った滞在資格を整えました。退職者ビザや結婚ビザなど種類があるので、申請のたびにPRA(フィリピン退職庁)や入管で最新の条件を確認しました。制度は急に変わることがあるため、自己判断で進めず現地で確かめるのが安全です。

失敗2:ネット回線を1本だけに頼ってしまう

NG例:いちばん安いプランの光回線を1本だけ契約し、それで仕事のすべてをまかなおうとしました。

OK例:光回線をメインにしつつ、携帯のテザリングをバックアップに用意しました。フィリピンでは回線が不安定になりやすく、台風で片方の基地局がダウンしても、もう一方で粘れたことが何度もあります。固定回線と携帯の二重化はフィリピン暮らしの定番です。

失敗3:手続きを「自分でやれば簡単」と見積もってしまう

NG例:TINの取得や銀行口座の開設をオンラインだけで済ませようとして、入力の不備に気づかず手続きが止まってしまいました。

OK例:オンラインで進められる部分は進めつつ、つまずきそうな窓口対応に備えました。実際、私が支援したTIN取得では、オンライン申請の入力情報に不備があり、窓口同行で解消しました。フィリピンの役所はオンラインと窓口の両方を行き来する場面が多いので、最初から「窓口に行く可能性」を見込んでおくと慌てません。


Part 3: もっと深く知る

関連する用語・制度

イノベーション拠点(Innovation Hub)とは、企業が新しい技術を試したり、開発したりするために用意された場のことです。今回マカティにできた「Programmable」は、企業がAIを使った仕組みをつくる場であり、同時に経営者が学ぶ研修の場でもあると報じられています。マカティのようなビジネス街には、こうした拠点やセミナー会場が点在しており、現地で事業を持つ日本人にとっては最新の動きに触れる入口になります。

エンタープライズAI(企業向けのAI活用)とは、個人が趣味で使うAIではなく、会社の業務にAIを組み込んで効率を上げる取り組みを指します。元記事では、この拠点が企業向けのAI開発の場になると伝えられています。会社を経営している人にとっては、人手のかかる作業をAIで軽くできる可能性があり、少人数で事業を回す在比日本人とも相性のよい話題です。

TIN(納税者番号)は、フィリピンで税金の手続きをするときに使う番号です。在宅で報酬を受け取る場合などに必要になり、BIR(内国歳入庁)のオンラインシステム(ORUS)から申請できます。私が支援した女性も、Upworkの報酬の振込のためにこの番号を取得しました。AIや在宅の仕事を始めるなら、早めに押さえておきたい手続きの一つです。

Upwork(アップワーク)は、在宅で仕事を受発注できる世界的なサービスです。英語があまり得意でなくても、フィリピンに居ながら仕事を得られる点が利点です。AIを使ったスキルが求められる仕事も増えており、移住後の収入に不安がある人にとって現実的な選択肢になります。

13(a)ビザは、フィリピン人と結婚した外国人が取得できる滞在資格です。私が支援した美容師の方は、フィリピン人女性と結婚し、妻名義の法人と13(a)ビザを組み合わせて、完全に合法な形で美容院を開業しました。AI関連であれ他の業種であれ、現地で事業を持つときは、滞在資格と会社の形をきちんとそろえることが土台になります。


Part 4: よくある質問(FAQ)

Q. AIの仕事は、フィリピンに住みながらでも始められますか。

はい、始められます。AIを使った仕事の多くは、パソコン1台と安定したネット回線があれば取り組めます。私が支援した女性も、自宅のノートパソコンでUpworkの仕事を受け、英語があまり得意でなくてもフィリピンに居ながら収入を得ていました。ただし回線が止まると仕事も止まるので、光回線に携帯のテザリングを足す二重化を最初に整えておくと安心です。

Q. 現地で報酬を得るなら、どんな手続きが必要ですか。

まず自分の滞在資格を確認し、観光ビザのまま働き続けることは避けます。そのうえで、報酬の振込に使う銀行口座と、税金の手続きに使うTIN(納税者番号)を用意します。TINはBIRのオンラインシステムから申請できますが、入力に不備があると進めないことがあるので、窓口対応も視野に入れておくとよいです。

Q. マカティにAIの拠点ができたことで、何か手続きが変わりますか。

今回のニュースは特定の企業が拠点を開いたという話で、ビザや税の手続きそのものが変わるわけではありません。意味があるのは、マカティでAIを業務に取り入れる動きが広がっているという流れです。現地で事業を持つ人にとっては、研修やセミナーで最新の使い方を学ぶ機会が増える、という捉え方が実務に近いです。

Q. 英語に自信がなくても、こうした仕事や手続きはできますか。

工夫すればできます。Upworkのように、英語が完璧でなくても受けられる仕事はあります。手続きの面では、役所の窓口や通信会社とのやり取りで英語が必要になる場面はありますが、内容は定型的なことが多いです。私のように現地経験のある日本人が間に入ると、入力の修正や通訳まで日本語で進められるので、最初のハードルはぐっと下がります。

Q. 会社をつくってAI関連の事業を始めたい場合、何から考えればよいですか。

滞在資格と会社の形をそろえることから始めます。私が支援した美容師の方は、フィリピン人女性と結婚し、妻名義の法人と13(a)ビザを組み合わせて合法な形を整えました。許認可(DTI、市の営業許可、BIRなど)は思ったよりすんなり通った例もあります。業種は違っても、土台の整え方は共通するので、最新の条件を現地で確認しながら一つずつ進めるのが確実です。


活用のコツ(3 Tips)

ネット回線を二重にしておく AIや在宅の仕事は通信が命綱です。光回線をメインに、携帯のテザリングをサブにしておけば、片方が落ちても仕事を止めずに済みます。

TINと銀行口座を早めに整える 報酬を受け取る段になって慌てないよう、TIN(納税者番号)と銀行口座は先に用意しておきましょう。オンラインで進めつつ、窓口に行く可能性も見込んでおくと安心です。

マカティの研修やセミナーに目を向ける ビジネス街では企業向けの研修やイベントが開かれます。AIの最新の使い方に触れる入口になるので、現地で事業を持つ人ほどアンテナを張っておくと役立ちます。


ボーナス: マニラ日本人サポートの活用法

今回のテーマに関連して、マニラ日本人サポートでは、フィリピンで働きたい・事業を持ちたい日本人の土台づくりをお手伝いしています。手続きはどれもオンラインと窓口を行き来する場面が多く、日本語だけで完結できると安心です。

次のステップとして、たとえば次のようなご相談ができます。

  • TIN(納税者番号)の取得や、銀行口座の開設の同行と通訳
  • 在宅の仕事を始めるためのネット回線の手配と、回線を二重化する設定
  • フィリピンでの会社設立や、滞在資格と事業の形をそろえるご相談

初回相談は無料です。まずはお気軽にご相談ください。


参考・出典

この記事を書いた人

執筆者
執筆者

運営者 / フィリピン永住権を持つマニラ在住の日本人

  • 東京都出身・生粋の江戸っ子(3代目)
  • フィリピン永住権を取得し自らマニラへ移住(在住13年以上)
  • 移住・ビザ・会社設立・現地生活を実体験
  • 相談から定着まで日本語で一貫サポート

フィリピン永住権を持ち、自分自身がマニラに移り住んだ日本人です。ビザ・住まい・銀行・役所など、はじめての土地でつまずきやすいところを、自分の経験と現地の人脈で一つずつ解きほぐします。記事は「現地で実際にどうなのか」を等身大でお伝えします。ご相談は初回無料・日本語だけで完結します。

移住・ビザ・ビジネスの無料相談

あなたのご状況をお聞きし、最適な進め方をご提案します。

無料相談を予約する(0円・30分)