フィリピン進出は本当にマカティでいい?日系企業が選ぶ理由と会社設立の手順

フィリピン・マニラへの進出や移住を考える方へ。日系企業がマカティを選ぶ理由を、会社設立の手順・費用、オフィス家賃の相場、時間のルーズさや回線トラブルなど現地生活のリアルとあわせて、永住権を持つ運営者が解説します。

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フィリピン永住権・マニラ在住13年以上 / 移住・ビザ・ビジネスを日本語でサポート

フィリピン進出は本当にマカティでいい?日系企業が選ぶ理由と会社設立の手順

要約

  • マカティは金融・ビジネスの中心地で、住所があるだけで取引先の信用につながり、優秀な人材も集めやすい街です。
  • 外資100%の現地法人は原則20万米ドルの払込資本金が必要で、SEC登記から事業許可まで、完了にはおおむね2〜4か月かかります。
  • グレードAのオフィス家賃は1平方メートルあたり月700〜1,200ペソほどで、時間のルーズさや過剰請求、回線の不安定さには事前の備えが効きます。

フィリピンへの進出や移住を考え始めると、「拠点はどの街に置くべきか」で多くの人が立ち止まります。マニラ首都圏にはいくつものビジネス地区があり、必要な情報も日本語ではなかなか集まりません。

私自身、フィリピンの永住権を取得してマニラに移り住み、現地で会社設立やビザの相談を受けてきました。その経験から見ても、日系企業が最初に検討する街として「マカティ」が挙がる場面は本当に多いです。

この記事では、なぜマカティが選ばれるのか、その理由を現地のリアルとあわせて整理します。読み終えるころには、拠点選びの判断材料がはっきりするはずです。

マニラで拠点探しに迷う、その理由

悩み内容
地区が多くて選べないマカティ、BGC、オルティガス、ケソンシティなど特徴が異なる
現地の実感がつかめない家賃相場・治安・通勤のしやすさは現地に来ないとわからない
日本語の情報が少ない英語の不動産サイトを一つずつ見比べることになる
最初の判断が重い拠点は後から変えるとコストも手間もかかる

フィリピンに進出しようとすると、まず「どこに事務所を構えるか」という壁にぶつかります。マニラ首都圏は広く、マカティ、BGC、オルティガス、ケソンシティなど、特徴の違う地区が点在しているからです。

日本から下調べをしても、家賃の相場や治安、通勤のしやすさといった肝心な情報は、現地に来てみないと実感がわきません。日本語でまとまった情報も少なく、英語の不動産サイトを一つずつ見比べる作業に疲れてしまう人もいます。

その結果、「とりあえず名前を聞いたことのあるマカティでいいのか」と迷ったまま決めきれない、という相談をよく受けます。拠点選びは後から変えるとコストも手間もかかるため、最初の判断がとても大切です。

関連: マニラ移住後のインターネット事情|マカティのオフィス回線速度と契約の進め方 で詳しく解説しています。

なぜマカティに日系企業が集まるのか

魅力内容
信用金融・ビジネスの中心地で、住所があるだけで取引先の信用につながる
人材・環境レストランや商業施設、高級コンドが徒歩圏で、人材も集めやすい
オフィスの質グレードAやプライムの上位ビルが多く、空室率は約8%と低い

マカティは1960年代からアヤラ財閥が計画的に開発してきた、フィリピンを代表する金融・ビジネスの中心地です。銀行や多国籍企業の本社、各国の大使館が集まり、「ここに住所がある」だけで取引先からの信用につながりやすいという強みがあります。

マカティ中心部に立ち並ぶ高層オフィスビルとアヤラ通りの街並み 銀行や多国籍企業の本社が集まるマカティのビジネス街

オフィスの質も高く、グレードAやプライムと呼ばれる上位クラスのビルが多いのも特徴です。実際にマカティ中心部の空室率は2025年時点で約8%と、マニラ首都圏全体の約20%に比べてかなり低く、それだけ需要が集中していることがわかります。

さらに、レストランや商業施設、高級コンドミニアムが徒歩圏にそろっているため、駐在員や現地スタッフが働きやすく、人材も集めやすい環境です。信用・人材・暮らしやすさの三つがそろっている点が、日系企業に選ばれ続ける大きな理由だと感じています。

マカティで会社を立ち上げる手順

手順内容費用・目安
SEC登記証券取引委員会で法人を登記(eSPARC)手数料 約3,000ペソ前後・約2週間
BIR税務登録内国歳入庁で税務登録を行う
事業許可バランガイとマカティ市役所でMayor's Permitを取得年5,000〜20,000ペソ
社会保険登録従業員を雇う場合にSSS・PhilHealth・Pag-IBIGへ登録

マカティで法人を構える場合、外国資本100%の現地法人(ドメスティック・コーポレーション)を選ぶケースが多いです。外資が4割を超える内需向けの会社は、原則として20万米ドルの払込資本金が必要になり、これがフィリピン進出で最初に意識すべき条件です。輸出が中心の事業や、一定の条件を満たす場合は、この金額が下がることもあります。

フィリピンの会社設立に必要な書類とSEC登記の手続きイメージ SEC登記から事業許可まで、複数の役所をまたぐ会社設立の流れ

手続きの大きな流れは、SEC(証券取引委員会)での法人登記、BIR(内国歳入庁)での税務登録、バランガイとマカティ市役所での事業許可(Mayor's Permit)取得、従業員を雇うならSSS・PhilHealth・Pag-IBIGへの登録、という順番です。SECは現在eSPARCというオンライン窓口を整えており、登記自体は2週間ほどで済むこともあります。

費用の目安として、SECの登記手数料は授権資本金100万ペソの会社で合計3,000ペソ前後、市の事業許可は内容によって年5,000〜20,000ペソほどかかります。全体では書類のやり取りや銀行口座の開設も含めて、完了までおおむね2〜4か月を見ておくと安心です。必要書類は定款や役員情報、資本金の送金証明などで、コーポレートセクレタリー(会社秘書役)にはフィリピン国籍の居住者を置く決まりがある点も覚えておきたいところです。

私自身、日本で20年ほど美容師をしていた方のマニラでの美容院開業をお手伝いしたことがあります。フィリピン人女性と結婚されていたため、奥さま名義の法人と13(a)ビザを使い、完全に合法な形で始めました。DTIやMayor's Permit、BIRといった許認可は思ったよりすんなり通り、保証金から内装・機材まで含めた初期費用は全部で約30万ペソに収まりました。

関連: フィリピン移住の生活費|マカティで暮らす日本人の1ヶ月の費用を徹底シミュレーション で詳しく解説しています。

現地で実際に起きること、そして備え方

起きること対処
時間にルーズ「来週」が1か月になることも。予定に余裕を持たせる
過剰請求複数の見積もりを取り、内訳を一つずつ確認する
回線・停電トラブル非常用電源と複数回線を持つビルを選ぶ

マカティは整った街ですが、それでもフィリピンらしい「想定外」は起こります。役所や業者とのやり取りで時間にルーズな場面は珍しくなく、「来週できる」と言われたものが1か月かかることも普通にあると考えておくほうが気持ちが楽です。

マカティのオフィスでインターネット回線の設定を行う様子 回線トラブルに備え、固定回線と携帯テザリングの二重化を準備

私がお手伝いしたある賃貸でも、退去のときに契約では1か月以内に戻るはずの保証金が、実際に返ってきたのは2か月後でした。こうした遅れはこちらでは珍しくないので、スケジュールには初めから余裕を持たせておくと安心です。

外国人だとわかると、不動産の仲介料や内装工事費などで相場より高い金額を提示されることもあります。契約前に複数の見積もりを取り、内訳を一つずつ確認する習慣をつけるだけで、過剰請求はかなり防げます。

インターネット回線も注意が必要で、停電や通信トラブルに備えて非常用電源と複数回線を持つビルを選ぶ企業が増えています。こうしたトラブルは「事前に知っているかどうか」で被害がまったく変わるため、現地に詳しい人に相談しながら進めるのが安全です。

私がコンドミニアムのネット回線の契約をお手伝いしたときも、安定を重視してGlobeの月約1,000ペソのプランを選びました。それでも時々つながりにくくなるので、携帯のテザリングをバックアップ回線として設定し、固定回線と携帯の二重化にしておきました。

関連: マカティにAI拠点誕生|在比日本人の働き方と会社設立が変わる理由 で詳しく解説しています。

よくある質問

Q: 進出するなら、やはりマカティが一番良いのでしょうか?

A: 信用や人材を重視するならマカティは有力ですが、家賃を抑えたい、新しいビルがいいという場合はBGCも候補になります。事業の内容や予算によって最適な街は変わるので、まずは優先したい条件を整理することをおすすめします。

Q: マカティのオフィス家賃はどのくらいですか?

A: グレードAのオフィスで1平方メートルあたり月700〜1,200ペソ、最高級のプライムビルだと2,400ペソ前後まで上がります。アヤラ通り周辺ほど高く、サルセドやレガスピ地区は比較的抑えめです。

Q: 会社設立にはフィリピンに何度も行く必要がありますか?

A: SECのオンライン登記が整ったため、以前より渡航の負担は減りました。ただし、銀行口座の開設や書類の公証などで現地対応が必要な場面は残るため、代理人を立てるか、まとめて滞在して手続きをする人が多いです。

Q: 自分たちだけで手続きを進めても大丈夫でしょうか?

A: 不可能ではありませんが、複数の役所をまたぐうえに書類の不備で差し戻されやすく、時間も手間もかかります。言葉や慣習の壁もあるため、最初だけでも現地に詳しいサポートを使うと、結果的に早く確実に進められます。

まとめ

マカティが多くの日系企業に選ばれるのは、取引先からの信用、優秀な人材の集めやすさ、駐在員が暮らしやすい環境という三つの強みがそろっているからです。一方で、家賃の高さや時間のルーズさ、過剰請求といった現地ならではの注意点もあります。

大切なのは、街の良い面と気をつける面の両方を理解したうえで、自社の事業や予算に合った判断をすることです。拠点選びや会社設立は最初のつまずきが後々まで響くため、早い段階で情報を集めておくと安心です。

マニラ日本人サポートでは、永住権を持ち現地で暮らす運営者が、拠点選びから会社設立、ビザ、現地生活までを日本語でお手伝いしています。「自分の場合はどうすればいいか」を具体的に知りたいときは、無料相談を気軽に活用してください

参考・出典

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運営者 / フィリピン永住権を持つマニラ在住の日本人

  • 東京都出身・生粋の江戸っ子(3代目)
  • フィリピン永住権を取得し自らマニラへ移住(在住13年以上)
  • 移住・ビザ・会社設立・現地生活を実体験
  • 相談から定着まで日本語で一貫サポート

フィリピン永住権を持ち、自分自身がマニラに移り住んだ日本人です。ビザ・住まい・銀行・役所など、はじめての土地でつまずきやすいところを、自分の経験と現地の人脈で一つずつ解きほぐします。記事は「現地で実際にどうなのか」を等身大でお伝えします。ご相談は初回無料・日本語だけで完結します。

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